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「TOSIN 世界の住まい?MEMO?」

sekasuma 取材ブログ

撮影現地からsekasuma取材の「生」をブログでお届けいたします。
ヘルシンキ 7月27日 第2話 島のエコライフ
2008年09月11日
フィンランド共和国

 初めて船に乗りました。港に宿泊中の船と直接交渉して、関係者だけが乗り込みました。海の波しぶきでカメラがダメにならないように気をつけました。
 ヘルシンキの港より約1 時間、船に揺られて到着したのは小さな「忘れられた」島、クウシルオトです。森と岩と草原のこの島で、最初に目にとびこんできたのは焚き火を囲んで座っている人たちの姿です。彼らはこの島で共同生活を営んでいる環境活動家です。この島は現在、12 人のメンバーによって管理されており、エコロジーを重視した様々なプロジェクトが行われています。

 メンバーの一人、ヤンネ・ビョルクルンド(Janne Bjorklund)さんにお会いしました。ヤンネさんはヘルシンキ工科大学出身のエンジニアです。風力発電機の会社を経営していると同時に、この島の環境と島の住居の管理を任されています。ここの家は1918 年に建てられました。フィンランドで典型的な赤い木の家* です。当初は兵士の宿舎として使われていました。1990 年以降この島がヘルシンキ市の所有となってからは、この島にある家はヤンネさんが所属する環境意識をもった組織(クラブ)により賃借されています。島にはリサイクル施設を設け、廃棄物を出さないように工夫しています。
また、家庭菜園もあり、鶏を飼っています。

 さて、ヤンネさんの家の最大の特徴はすべての電力源を自給している点にあります。室内には電気を貯めておくバッテリーがあります。主な電源として屋根にソーラーパネルがありますが、太陽の滑降度が地平線より7 度になるという1 月から2 月には電力チャージが難しいようです。そこでヤンネさんは外に風力発電機を作ることで年間を通じて電気をまかなえるようにしました。室内に設けたバッテリーは一度満タンになると、例えば日差しも風もない日が続いたとしても、テレビ1 台とランプを付けた状態で2 週間は電気が供給されるそうです。ヤンネさんが関わるプロジェクトのひとつは、エネルギーシステムの開発です。ここで目指している暮らしをヤンネさんに尋ねました。「それは省エネの設備、廃棄物の再利用といったシステムを作っていくことです。この島やここにある家を今あるままに守っていくこと、それはヘルシンキの文化という遺産を受け継いでいくことなのです。」
 この自然あふれる小さな島からはヘルシンキの夜景が見えるのだそうです。

*家の外壁に使われる赤いペンキは赤土を原料としている。フィンランドではリーズナブルで最も手に入りやすい色。自然の原料なので火事で燃えても薬害が出ないことや、天候による退色にも強いため長持ちするというメリットもある。

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